一人暮らしの準備で、意外と悩むのが家電。「何が必要?」「全部買うと高いし置く場所もない…」そんなふうに感じている人も多いと思います。
でも、家電は“あると便利”よりも、”暮らしを回すために必要”なものだけを選ぶのが正解です。
この記事では、はじめての一人暮らしを気持ちよくスタートできる最小限の5アイテムを、選び方のポイントと予算目安とともに紹介します。
目次
一人暮らしの家電選びで大切なこと
家電選びで失敗しないためには、最初に考え方を整理しておくことが大切です。
最初に押さえたい3つのポイント
- 「必要」と「便利」を分ける:なくても生活できるものは後回しでOK
- スペースを考える:大きい家電は部屋を圧迫する
- 予算を決める:5つで10万円以内が目安
最初から全部揃えようとすると、使わない家電が増え、部屋も狭くなります。まずは「これだけは」という5つに絞りましょう。
【必須1】洗濯機|”自分のペース”で洗える自由
コインランドリー派もいますが、日常の中で「洗いたい時に洗える」ことは思っている以上に快適です。
選び方のポイント
容量:4.5kg〜6kg
一人暮らしなら、これで十分。週2〜3回の洗濯で回せます。
全自動洗濯機で十分
乾燥機付きは価格も高く、場所も取ります。部屋干し+サーキュレーターで十分に乾きます。
縦型 or ドラム式?
- 縦型:価格が安く、洗浄力が高い(おすすめ)
- ドラム式:乾燥機能付きが多いが、価格が高い
設置スペースを事前確認
防水パンのサイズ、蛇口の高さ、搬入経路を測っておくことが重要。
予算の目安
2万〜5万円
ポイント:洗濯は”自由の象徴”。自分のタイミングで回せるのが、一人暮らしの強みです。
【必須2】電子レンジ|”温める”ができれば料理はいらない
調理家電の代表格。でも、最初はオーブン機能付きでなくてOKです。お惣菜や冷凍ごはんを温められるだけで、食事のハードルが一気に下がります。
選び方のポイント
容量:17〜20L
一人分の食事を温めるには十分なサイズ。
フラットタイプがおすすめ
ターンテーブル式より掃除が簡単で、庫内を広く使えます。
出力:500〜700W
一般的な食品を温めるのに十分なワット数。
機能はシンプルに
最初は「温め」と「解凍」だけで十分。多機能タイプは使いこなせないことが多い。
予算の目安
1万〜2万円
実感:料理をしない人ほど、電子レンジのありがたみがわかるもの。
【必須3】冷蔵庫|小さくても”安心のストック場所”
コンビニや外食が多くても、飲み物や調味料、ちょっとした作り置きを入れる場所は必要です。
選び方のポイント
容量:100〜150L
一人暮らしに最適なサイズ。大きすぎると電気代も上がります。
2ドアタイプ推奨
冷凍庫が独立しているタイプなら、冷凍食品やアイスも保管できて便利。
静音性をチェック
ワンルームでは音が気になるので、静音タイプ(25dB以下)を選ぶと快適。
配置場所を考慮
- 冷蔵庫の扉が開く方向(右開き/左開き)
- 放熱スペース(背面・側面に5〜10cm必要)
- コンセントの位置
デザイン
見た目にこだわるなら、ナチュラルなマット仕上げやベージュ系カラーも人気。
予算の目安
3万〜5万円
本質:”食べる”だけでなく、”安心を冷やしておける”のが冷蔵庫です。
【必須4】電気ケトル|「1人分の湯」をすぐに
料理をしない人でも、コーヒー・お茶・カップスープ・カップ麺…お湯を使うシーンは毎日のようにあります。
選び方のポイント
容量:0.8〜1.0L
一人暮らしにはこのサイズがぴったり。2〜3杯分のお湯がすぐに沸きます。
沸騰時間:3〜5分
やかんよりも早く、ガスを使わないので安全。
温度調整機能(あれば便利)
コーヒーや紅茶など、適温で淹れたい人には温度調整機能付きがおすすめ。
保温機能は不要
保温機能付きは価格が上がり、電気代もかかります。必要な時に沸かす方が経済的。
素材
- プラスチック製:軽くて安い
- ステンレス製:におい移りが少なく、丈夫
予算の目安
2,000〜5,000円
安心感:どんな暮らし方でも、”お湯がすぐ使える”ことは小さな安心につながります。
【必須5】サーキュレーター(または扇風機)|”風を動かす”のが快適のコツ
夏だけのものと思われがちですが、サーキュレーターは一年中使える万能家電です。
サーキュレーターが活躍するシーン
部屋干しの乾燥補助に
洗濯物に風を当てることで、乾燥時間が大幅に短縮。
エアコンの風を循環させて温度ムラを防止
冷房・暖房の効率が上がり、電気代の節約にも。
冬の暖房効率アップにも
天井に溜まった暖かい空気を循環させて、部屋全体を温める。
換気のサポート
窓を開けた時に、空気の流れを作って効率的に換気。
選び方のポイント
小型・軽量タイプ
持ち運びしやすく、置き場所を選ばない。
静音設計
夜も使うことを考えると、静音タイプ(35dB以下)がおすすめ。
首振り機能
上下左右に首振りできるタイプなら、広い範囲に風を送れる。
タイマー機能
就寝時や外出時にも安心して使える。
予算の目安
3,000〜8,000円
実感:「風を動かす」だけで、部屋が一気に生き返ります。
最初に揃える家電リスト(まとめ)
| 家電 | サイズ・容量目安 | 選び方のポイント | 予算目安 |
|---|---|---|---|
| 洗濯機 | 4.5〜6kg | 全自動・縦型で十分 | 2万〜5万円 |
| 電子レンジ | 17〜20L | フラットタイプ、温め機能のみでOK | 1万〜2万円 |
| 冷蔵庫 | 100〜150L | 2ドア・静音タイプ推奨 | 3万〜5万円 |
| 電気ケトル | 0.8〜1.0L | お湯がすぐ使える安心感 | 2,000〜5,000円 |
| サーキュレーター | 小型・静音 | 夏冬どちらにも使える | 3,000〜8,000円 |
| 合計 | 約7万〜13万円 |
この5つがあれば、一人暮らしの基本的な生活は問題なく回ります。
プラスαで検討したい家電
5つの必須家電に慣れてきたら、次に検討したいアイテムがこちら。
掃除機
スティック型 or コードレスがおすすめ
ワンルームなら、コンパクトで収納しやすいスティック型が便利。コードレスなら取り回しも楽。
予算の目安:1万〜3万円
ドライヤー
コンパクトでも風量重視
髪が長い人は必須。風量が強いタイプなら、乾燥時間が短縮できます。
予算の目安:3,000〜1万円
炊飯器
自炊を始めてからでも遅くない
ごはんを毎日食べる人なら検討。3合炊きで十分。電子レンジで炊飯する方法もあります。
予算の目安:5,000〜1万5,000円
空気清浄機
花粉症やペットがいる人向け
空気の質が気になる人には効果的。ただし、最初は必須ではありません。
予算の目安:1万〜3万円
鉄則:”とりあえず全部”ではなく、”暮らしてみて必要になったら”で十分です。
買わなくてもいい家電リスト
❌ テレビ
スマホ・PCで十分な人が増えています。テレビ台も場所を取るので、必要性を感じてから検討を。
❌ 高機能オーブンレンジ
オーブン機能は使わないことが多い。最初はシンプルな電子レンジで十分。
❌ 食器洗い乾燥機
一人暮らしの食器量なら、手洗いで十分。設置スペースも必要なので後回しでOK。
❌ ロボット掃除機
ワンルームなら、スティック掃除機で十分。ロボット掃除機は家具配置によっては使いにくい。
家電購入時の注意点
搬入経路を確認
特に洗濯機と冷蔵庫は、玄関・廊下・部屋のドアを通るか事前にサイズを測りましょう。
設置スペースを測る
家電のサイズだけでなく、放熱スペースや扉の開閉スペースも考慮。
保証を確認
初期不良や故障に備えて、メーカー保証や販売店保証の内容をチェック。
中古品・型落ち品も検討
予算を抑えたいなら、型落ち品や中古品も選択肢に。ただし、冷蔵庫と洗濯機は新品がおすすめ(故障リスクを考慮)。
まとめ|家電は「便利さ」より「余白」を残す選択を
一人暮らしの家電は、“揃えすぎない勇気”が大切です。最初は、生活を支える5つの家電だけで始めてみてください。
家電選びで大切なこと
- ✅ 必須5つから始める:洗濯機・電子レンジ・冷蔵庫・電気ケトル・サーキュレーター
- ✅ 多機能より基本性能:シンプルなものが使いやすく長持ちする
- ✅ スペースと予算を考慮:部屋を圧迫しない、無理のない予算で
- ✅ 暮らしてから買い足す:必要になったら検討する姿勢で
- ✅ 搬入・設置を事前確認:サイズと設置場所を測っておく
その中で、「これがあって助かった」と思えるものが、きっとあなたにとって本当に必要な家電です。
暮らしは、“足す”よりも”減らす”ほうが軽くなる。
あなたが自分のペースで心地よく暮らせるよう、”ちょうどいい家電選び”を応援します。